ヨーロッパ旅行記 <スイス編> H12・5・31〜6・2

 ドイツでの前日は雨で、スイスも雨かと心配されたが、ブリエンツ湖とトウ―ン湖とにかこまれた美しい街、インターラーケンについた夕方から一部に青空がみえはじめ、少し期待がでてきた。天気は、それこそ天にまかせるしかない。じたばたしてもはじまらない。

 

 次の日は、ホテルを6時30分出発だという。インターラーケンからグリンデルワルド

までは、登山電車もあるがバスで行くことになっている。グリンデルワルドからは、登山電車で標高3400mのユングフラウヨッホの展望台まで行くのだ。富士山の八合目以上の標高だ。なんとか雨だけは降らないでくれ、と願った。

 

 そして、その日がきた。5日目だ、雨は降っていなかった。バスは山道を登り、標高2400mのグリンデルワルドにむかった。天気はよいようだ、ホテルをでるときは朝もやにけむっていたが、バスが高度をあげるにしたがって、天気がよくなってきたようだ。

 グリンデルワルドは、アイガー、メンヒ、ユングフラウの三つの明峰にかこまれた、牧歌的な観光地ですばらしいところだ。バスは駐車場に入り、いよいよ登山電車にのることになる。7時20分に発車だ、ユングフラウヨッホまでは1時間あまりかかる、途中で登山電車を乗り換える。途中からは雪の中を登山電車は登っていく、3400mもの高いところにどうやって電車が登って行くのか不思議だったが、その疑問もすぐに解決した。

 

 後半は、トンネルになっているのである、岩山を掘ってトンネルをつくったのだ。ユングフラウヨッホの駅は、トンネルの中なのである。そこからエレベーターで展望台にでる。展望台からの光景は、それはそれは絶景である。目の前にメンヒと、ユングフラウの真っ白な雄大な山容を、下をみると緑のジュータンをひきつめたようなすてきな光景が、夢中でカメラのシャッターをきる。

 

 ユングフラウヨッホ駅には、縦横に歩行者用のトンネルがはしっていて、「氷の宮殿」「雪の高原」などと名づけられ観光化されている。「氷の宮殿」は名前ほどではなく、氷のトンネルや階段が続くもので、それほどのものとは感じなかった。「雪の高原」はトンネルを出ると一面の銀世界で、太陽がまぶしく積もった雪が風に巻き上げられ、キラキラ輝き美しい光景であった。スキーを楽しむ人びとが一隊となって、さらに上方をめざしていた。

 ここにも日本人はいたるところで出会った。案内板は、ちゃんと日本語でもしるされている、だから迷うことはない。

 ユングフラウヨッホ駅の小さな広場には、真っ赤な昔しながらの日本式ポストがあった。絵葉書など記念に投函している人がけっこういた。

 

 こうして、2時間30分ほどをすごし下山の途にいた。グリンデルワルドに着くと駅周辺は、観光客で埋まっていた。天気に誘われてどっと繰り出したという感じである。天気がよいせいか、上半身はだかの人が多い。女性も胸だけを覆い、上半身はだかの人がけっこういた。ヨーロッパ人の人間性なのか、太陽に身をさらすことが多いようだ。

 

 グリンデルワルドで昼食をとったが、ピラフとポテトがついていただろうか、あまり記憶に残っていない、いずれにしても食べ物はたいしたことはなかった。

 今日は、これから数時間かけてバスで、ジュネーブまで向かう。スイスは湖が本当に多い、途中いくつかの湖を眺めながら、バスの旅はつづく。

 そして、大きな、大きなレマン湖のほとり、ローザンヌの街を通り過ぎレマン湖を半周してジュネーブに着く。

 

 ジュネーブの街では、ローラスケートに乗った若者の一群や、自転車のひと、のんびり散歩する人とさまざまだ。やはり総じて上半身むきだしのひとが目に付く、われわれ日本人ツアー客は長袖なのだが。

 さて、今日の夕食はレストランで、スイス料理の「ミート・フォンジュ」だそうだが、どんなものなのだろう。日本の焼肉のようなものと聞いているが、まあ食べてみよう。

 まず、金属製の熱した油の入った壷状のものをガスの上の載せ、その中の牛肉を串に刺して入れ、30秒ていど油であげ、それをマヨネーズ主体と思はれる、4種類程度のペーストに好みにおうじてつけて食べるのである。あまり美味とはいえなかったが、これがスイス料理かと、いろいろな食べ方があるものだという思いで食した。

 

 明日は、ジュネーブから日本の新幹線といわれる、TGVに乗ってパリいりだ。

 今回の旅行も、いよいよ終盤にむかう。

 ジュネーブの駅で、4日間バスのドライバーを務めてくれた、ヘイマンさんとはお別れだ、それぞれに記念写真などをとっている。

              フランス編につづく

フランス編へ続く

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